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「……そうだな」
土方も何故か機嫌が悪くなっている。
「……あの、あたし、何かしたんでしょうか?」
明らかに自分の発言の後に起きたとしか思えない状況に、不安そうに言う凪を見ながら、土方は首を横に振った。
「いや、何もしていない。行くぞ。今日中に書き上げるんだろう?」
凪は頷くと、寮へと向かう土方の後に従った。
自分の後を追いかけるようについてくる凪を見ながら土方はそっと溜息を吐いた。
(こうなったら凪が俺に惚れるまで待つしかない。
何年かかっても、な)
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