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(ここは……何処?)
目を覚ますとそこは埃の臭いが充満した小部屋だった。
身体を起こそうと、手を動かそうとしたが、両手が前で組まれるように結ばれている。
(なんで……?)
凪は周囲を見回した。
小さい窓から洩れる光から、夕方だとは理解できる。
その光に照らされた室内には、金属の籠に入ったバスケットボール、隅には跳び箱、その前に立て掛けるようにして置かれた錆び付いたハードル、身体の下にはマットレスが無造作に置かれている。
(体育倉庫?)
何故自分が体育倉庫で、手を縛られているのか?
凪はボーとする頭を振りながら考えた。
原稿が書き終わり、お昼休みに校長先生の部屋に行き、それを手渡した。
その後、生徒会室に1度顔を出そうと裏庭を通ろうとした時に、後ろから誰かに羽交い締めにされた。
(そうか……何かを嗅がされたから頭が働かないんだ……)
羽交い締めにされて抵抗してるうちに、急に頭がボヤけて意識を無くした事を思い出し、凪はどうするべきか頭を働かせた。
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