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伝えたい―…
1番に、あなたに伝えたい――…
風を切り、私はあなたの元へと走る。
乱れる髪も、今は気にならない。
少し短くしているスカートが多少めくれようが、そんなのお構いなしに私は走る。
そう、あなたの元へ――…
「茜っ!」
肩で息をしながら、目の前の相手の名前を呼ぶ。
「あ、菜子。…どーした?寝癖やばいぞ?」
そう言いながら、目尻を下げて笑う私の幼なじみ・矢野茜。
「寝癖じゃないよ!走ってきたからぐちゃぐちゃになっちゃったの!」
「なんで走ってきたの?待ち合わせの時間よりまだ早いよ?」
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