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その凛とした声はバカ兄弟の頭上から聞こえてきた。
「人の迷惑を顧みず、いつも自分を推し通す。親の恩すら忘れた外道…人それを「大馬鹿」と言う…。」
「あ、あんだテメーはゴルァ…。」
「…お前達に名乗る名前はないっ!。とおっ!。」
謎の男はそう言うが早いか樫増楽器店の看板から飛び降りた。筋骨逞しい若者である。バカ兄弟は瞬時にして力の差を悟った。
「おい…お前だお前!。」
男はバカ兄弟兄の胸ぐらを掴み、ドスの効いた声で尋ねる。
「お前…今そこの女の子をギターで殴ろうとしたな?。」
「そ…そんな事してねぇ…。」
ビターン!。
次の瞬間バカ兄弟兄は、勢いよく地面に尻餅をついていた。男が兄の肩を
軽く
押したのである。しかしバカ兄弟はそうとは受け取っていなかった。その位見事な尻餅だったのである。バカ兄弟兄の顔にたちまち怯えの色が浮かんだ。
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