贐の椿~ハナムケのツバキ~

2/2
前へ
/18ページ
次へ
雪原を走り続ける志士。決定した敗戦。果たせなかった使命。せめて人として、守りたい約束。 「うっ…!!」 背後から受けた一斉発射。何本も突き刺さる矢。倒れる志士。雪原に散った鮮血。 薄れる意識。瞼の裏に、愛しき女。 「すまん…。俺はここまでだ…」 志士の懐から落ちた、一輪の寒椿。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加