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マゼンタ色の雲。淀んだ空気。黒ずんだ大地で出会った、自称・魔法使いと孤児。
「まあ、見てなさい」
垂れ流しの工業廃水を素手で掬った魔法使い。
詠唱された難解な発音の呪文。彼の手から、宙に浮き球体に変化した工業廃水。
「還れ、原始に」
頭上に掲げる魔法使い。勢い良く地面に叩きつけられた水球。
「うわあ…。綺麗…」
みるみるうちに浄化されて行く地、水、空気。
「兄ちゃんスゲーな! どんな手品だ?!」
感動ではしゃぐ孤児。苦笑いする魔法使い。
「これは手品じゃなくて、超常能力の一種だよ。綺麗な物質と汚い物質を取り分ける。他の仲間は僕を『ドリームキャッチャー』って呼ぶんだ」
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