プロローグ

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怜茨「ああ。悪いな。早速だが千比絽。コイツらの治療を頼む。それとまた何分かしたら部隊が到着する。コイツらをいったん本部に移送する」 千比絽「承知いたしました」 ペコリと頭を下げる女性の名は久世千比絽(クゼ チヒロ)。六番隊隊長で治療班のトップを務める治療魔術を極めた者。千比絽にかかれば馬鹿と心の傷以外治せないものはない。 千比絽「では、いきます」 桃香「あ、貴女は?」 千比絽「千比絽と申します。貴女は?」 桃香「わ、わたしの名前は龍音桃香と言います!」 少し緊張気味に受け答えするが、治療する手を桃香は止めない 千比絽「なるほど。よい心をお持ちですね」 そういうと千比絽は手をかざし、愛紗を含む全ての負傷者を光で包み込み、一瞬にして、傷が消えた 桃香「…あぁ…すごい」 千比絽「ふふ、ですがこれは一時的な応急措置。皮膚の傷は完治してもまだ体の中はグチャグチャなまま。早急に手を打ちましょう」 千比絽と桃香の二人がそれぞれ尽力を尽くし、しばらくして部隊も到着。 こうして、全員が本部に移送され、ただ一人俺は焦土と化したグランドに残った。
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