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「何で。」
「貴方と一緒に居させるのは危険だからです。」
前科があり、信用出来ない。
幸村は大蛇を睨む。
「おー怖い怖い。こんなに人が溢れているのに、女の子達だけじゃ危ないかなって思っただけなのに。」
「…それは一理あるよな。」
女子四人には一番見やすい場所を取ってあるとはいえ、自分達が歌っていれば守ることは出来ない。
「幸村、頼もうぜ。」
「政宗殿…正気ですか。」
「おう。…少なくともコイツが居れば変な虫は来ない。何かあったとしても、理事長なら生徒を守るだろう。」
理事長、の所を強調し政宗は大蛇の肩を叩いた。
「そう言うわけだ。いいな?」
「これはこれは巧い返しだ。」
他大勢が居るなかでは大蛇も迂闊な事は出来ないようだ。
「憬禀達もそれでいいな?」
「はい。」
「…そろそろ時間になります。」
「はい、席に行っていますね。」
テントを出る前に、玲禀は一人一人の手を取った。
「私、近くで見ていてこんなこと言うのは変かなって思ったのですが…。楽しみにしていました。」
「玲禀…。」
「頑張ってくださいね!」
笑顔を残して玲禀達は席に向かった。
席は一番前の中央。
周りからも見えるように、ステージに近い所には椅子が用意されている。
「何か緊張してきたー。」
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