第二話 強奪事件Ⅰ

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「…ガガ……こちらキーン。ヒューガ、状況は?」 「こちらヒューガ。さすがのミラージュコロイドってところかしら。ノープロブレムでしてよ」 「よーし。ではこの後イチ・ゴー・マル・マル、予定どおり実行に移すぞ。いいな?」 「了解。それにしてもこんなに簡単に防衛システム突破しちゃったけど…ちょっと拍子抜けですわね」 「それだけ連中も平和ボケしてるってことだろうよ。パトリック・ザラの頃じゃ考えられんぞ、クリスマス休暇なんてな」 「そうね。過去に強奪し、強奪されもした国にしちゃ何も生かされていないわ、今のプラントって…」 「じゃあそろそろ通信を切るぞ。ここから後はシミュレーションどおりに進める、いいな?」 ミラージュコロイドを展開したモビルスーツが二機、アプリリウスの港に入っていく。港の奥には一隻の船が停泊。エターナルだ。 一機のモビルスーツは、同じくミラージュコロイドを展開したポッドを二つ抱えている。そのポッドを港管制室付近とエターナルデッキ入口に置いた。 もう一機はやはりミラージュコロイドを展開させた小型爆弾を、各所に仕掛けていった。 そして時刻は15時00分。作戦が始まった。
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