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「イザーク!バルドフェルトだ!聞こえるか!」
ラクスを連れて戻る車中にバルドフェルトの怒声が響き渡った。思わず三人は顔を見合わせた。
「こちらイザーク・ジュール。バルドフェルト隊長、どうしました?」
「正体不明の連中の襲撃に遭っている!今ダコスタたちが応戦しているが時間の問題だ!敵の狙いはエターナル!すぐに戻って来い!」
「り、了解!港に直行します!」
「ディアッカ!聞いたな!飛ばせ!」
そう言うとイザークは、すぐさまキラにエマージェンシーコールを送った。
「おいおい、イザーク!どういうことだよ!一体!」
ディアッカは赤色灯のスイッチを押しながら尋ねた。車はサイレンを鳴らしながら走り出す。
「うるさい!俺に聞くな!いいからとっとと飛ばせ!」
イザークは苛立ちながらそう答えた。実はちょうどこの時間、彼の母エザリア・ジュールが港にいるのだ。
エザリアはバトリック・ザラを支持する急進派であったため、第二次ヤキンドゥーエ戦の際に失脚、その後評議会での職を失っていたが、ラクスの計らいで復職、現在は主に軍事施設関係の登記手続きを担当している。
そして今日は長きに渡って活躍し、その役目を終えたエターナルの軍登録抹消手続きをしているのであった。
(母上にもしものことがあったら…)
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