第二話 強奪事件Ⅰ

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「バルドフェルト隊長!状況は!」 ようやく司令室に駆けつけたイザーク、ディアッカ、ラクスの三人。バルドフェルトはこれまでの状況を伝えた。すると、ダコスタから再び通信が入った。 「敵部隊!撤退する模様です!全員エターナルに…あっ!ああっ!」 通信の向こうでダコスタが絶句する。すぐさまバルドフェルトが呼びかけた。 「どうした!ダコスタ!」 「バカな!そんな…隊長!襲撃したのは…デスティニーとレジェンドです!」 その通信を聞き、その場に居合わせた全員が驚きの声を上げた。まさか…何故あの機体が…。 「ダコスタ!間違いないのか!」 バルドフェルトの問いかけに対し、ダコスタはしっかりした口調で答えた。 「カラーリングこそ違いますが、間違いありません!あれはデスティニーとレジェンドです!赤いモビルスーツです!」 「隊長!我々も出ます!このまま逃がす訳には行きません!」 イザークはそう言うや否や、ディアッカとともにデッキに向かって走り出した。 「分かった!頼むぞ!」 「おい!手の空いている者!イザークとディアッカが出る!ゲルググとグフの発進準備頼む!」 さらにバルドフェルトは宙域にいる警邏隊に連絡をとった。 「ヒルダ!状況は把握しているな!もうじきゲートが破られる!迎撃を頼む!」
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