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いつからか。この世界がこんなに白く、寒くなったのは。いつからだ? 人間の脅威となる生物がこんなにも現れたのは。
「あらすじ語ってくれてお疲れお疲れ~」
「む? 俺はあらすじを語った覚えはない」
「俺だから分かるんだよ。さあ、OK?」
「ああ。……KO!」
と言うことで腹に一発入れてみた。こいつは言動が分からない事があるが、今日は尚更だな。依頼の途中だってのに。
「ちょ、笑えな……ガクッ」
「ナグ……ナグ!」
ナグ、馬鹿な相棒よ。気絶したふりするなよ面倒くさい。
「もう起きて良い?」
始めたのはお前だ。
「ん。だが自分でガクッて言ったらダメだろ」
「そうだな。テヘッ!」
あぁあ……なにコイツ。
「チッ。そうだナグ、冷獣は釣れたか?」
「この距離で釣れたかもへったくれも無かろう、ユウ」
……確かに。
「ところで寒いな。今はマイナス何度だ? 前食った冷獣の効果が段々薄れてきたかもな」
フッ。いきなり話題を変えた。無視とも言う。
「今は90くらいだろ。あと残りの食糧はワガンの肉が10キロくらいだ」
なんだ気にして無いのか。
「ワガンの持続時間は?」
急に問題形式にするのはやめてほしい。
「思い出せよ。一食約一時間だ」
思い出す暇もねーよ。
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