ワカサギ釣りならお任せを

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しっかし冷獣か~。 この星に寒冷化が訪れて以来、突然姿を現したんだよな。 マイナス270℃にも耐え、人間の上に立つ生物だが、その肉は食べた生物の、平均体温を一定時間保てるから人間も狩るのに必死な訳だ。 「ユウ、説明してる場合じゃないだろう。そろそろ……! ヒットだ!」 「ふーん。頑張れ~」 ワカサギ釣り的な感じで、表面だけ凍った湖に糸を垂らしてたが、なかなか大きいようだ。 『もうすぐだ!』を連呼してるが、その合間にふん! とか、せいや! とか言ってるし。 『バキバキ!!バシャアア……』 何これ怖い。ナグもよく釣り上げたな。 「ナグ君。なんで目の前にゾウの様に大きいカニがいるんだ? てかカニが湖にいるのか?」 俺はせいぜい鮫くらいだと思ってたんだが…… 「ユウ、俺がワカサギ食いたかったからお前に適当に話しただけだ! 早く切りまくれ!」 何を切るの? お前? 「いい加減にしろよ! お前もとっとと銃で……ってそれカメラだよ?」 何? カメラマンにでもなる気か? 「はぁ……今はあのバカは放っといて、お前を討つのが先か」 キシャアア! カニも答えてくれた気がする。
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