4人が本棚に入れています
本棚に追加
しっかし冷獣か~。
この星に寒冷化が訪れて以来、突然姿を現したんだよな。
マイナス270℃にも耐え、人間の上に立つ生物だが、その肉は食べた生物の、平均体温を一定時間保てるから人間も狩るのに必死な訳だ。
「ユウ、説明してる場合じゃないだろう。そろそろ……! ヒットだ!」
「ふーん。頑張れ~」
ワカサギ釣り的な感じで、表面だけ凍った湖に糸を垂らしてたが、なかなか大きいようだ。
『もうすぐだ!』を連呼してるが、その合間にふん! とか、せいや! とか言ってるし。
『バキバキ!!バシャアア……』
何これ怖い。ナグもよく釣り上げたな。
「ナグ君。なんで目の前にゾウの様に大きいカニがいるんだ? てかカニが湖にいるのか?」
俺はせいぜい鮫くらいだと思ってたんだが……
「ユウ、俺がワカサギ食いたかったからお前に適当に話しただけだ! 早く切りまくれ!」
何を切るの? お前?
「いい加減にしろよ! お前もとっとと銃で……ってそれカメラだよ?」
何? カメラマンにでもなる気か?
「はぁ……今はあのバカは放っといて、お前を討つのが先か」
キシャアア!
カニも答えてくれた気がする。
最初のコメントを投稿しよう!