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 朝になり机にあったお菓子を食べて父が出て行ったのを見計らい、家を出る。 いつも通っている幼稚園へ行き、門から入っていく園児と一緒に入ろうとするが 先生の手が千顆の腕を掴み邪魔で入れない。自分の子供の手を引っ張ってつれてくる 他の親からは冷たい視線、 そしてバスから降りる園児からは心配の声、千顆は無言で涙を流すが、門は閉まる。 門の前で立っていると「千顆…」と、男性の声がした、けれど父の声ではない。 男性に抱きかかえられて車に乗せられ、連れ去られてしまった。 また連れ戻されると思い千顆はがたがたと震えて涙を流していた。
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