1人が本棚に入れています
本棚に追加
「~っあぁ!何故僕をここまでイライラさせる!時間がないと言うのに!だから、もう質問は後にしてくれ!」
だんだん、と足踏みをさせる。そのたびに白いふわふわな耳が揺れる。
「ねえ、そんなに慌てて一体どうしたの?どこかで誰かと待ち合わせ?」
白ウサギを見上げる様にして問いかけるとギロリと睨めつけられた。
「あぁそうだ。彼女はすごく時間にシビアなんだよ」
はぁ、とため息をつきがっくりと肩を落とす。
「そんなに?」
「あぁ…なんたって彼女は女王様だからな」
ニヤリと悪そうに笑う。
「女王様って…」
「だから質問があるならまた今度にしてくれ!」
また質問をしようとし無理やり取り消される。
「…分かったわ」
口を尖らせ少し拗ねたように下を向いた。
「じゃあお先に失礼。また会う日までじゃあな、バイバイさようなら」
「待って!」
止める暇もなくアリスの家をさっさと時間を気にしながら出ていった。
「…何しにきたのかしら?」
.
最初のコメントを投稿しよう!