梅雨明け 夏の訪れ

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  紫音が飛びながら村を見回していると縁の姿が見えた 「縁~なにしてるの?」 「あら、紫音。見ての通り、畑仕事よ」 縁は畑の真ん中で籠を持ちながら野菜を採っていた 辺り一面、畑が広がっているが、そのほとんどが縁のものだ 紫音が畑に降りると縁が採ったばかりの野菜をいくらか差し出した 「別にいいわよ、縁には一番世話になってるんだから」 「いいのよ、どうせ今日も泊まりに行くんでしょ? いつもお世話になってるなら、たまにはお礼の品を持っていった方がいいでしょ?」 「ん、うん……まぁそうね…」 差し出された野菜を紫音は苦笑いしながら受け取った 「そうだわ、紫音ちょっと頼まれてくれないかしら?」 「……畑仕事は勘弁よ」 「…………」 「……え゙っ!?」 「冗談よ」 「……今日はやけにボケられるわ」 紫音は疲れた様子でため息を吐いた 「そういう日なのよ……で、肝心の頼み事なのだけれど、清霊石を採ってきてほしいのよ」 [清霊石] 清麗村で採れる魔法石 魔法の効果、能力を高めたり、普段は使えない高度な魔法を使うことができたりする石 「清霊石……いいわよ、大したことないわ、2、3個あればいいわよね?」 「えぇ、お願いね」 紫音は縁と別れると清霊石を探しに村の東側の川へ向かった
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