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い「えーと佐々木さんちはコッチやったかなぁー?」
1人ぶつぶつ言いながら、診察用のボストンバックを持ってジリジリと暑い日差しのなか歩いていく。
「おー、いつきー。」
後ろから聞き慣れた声がするなぁっと振り向いてみる。
太陽でほんのり色黒になった肌に白い歯でニカっと笑いながら手を振り走ってきた男。
ウチの彼氏
い「竜也っ!」
3つ年上の竜也は
表情の豊かさと持ち前の明るいおちゃらけた性格で、同い年に思える。
その彼はスーツ姿で旅行用のトランクをカラカラと音をたてながらやってきた。
い「あれ?どないしたん?そんなおっきい荷物もって
‥‥‥‥‥‥夜逃げ!?」
竜「せや、とうとう俺も追い込まれ‥‥‥
ちゃうわっ!急に今から出張や!しかも1週間!いつきに会われへんなる思って行く前に会いに来たんやんけ!」
思いっきし竜也に頭をパシコーンと叩かれ、痛いなぁーと言い頭をさする。
い「えーっ!出張?ありえへん!!ウチどないして過ごしたらいいん?誰の腕枕で寝たらいいん?どこまで行くんよ!」
なぁーなぁーっと竜也の腕を引っ張って、身長が低い猫のような目をした彼女が上目遣いで見てくる。
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