おかえりなさい

17/18
前へ
/48ページ
次へ
「…笆音。ごめんね」 「……っ」 写真で見たよりも、いなくなったときよりも、かなり痩せていたけれど。 それでも、そこにいたのは私の姉。 困ったような表情を浮かべている香音に抱きついて、私は年甲斐もなく、大声で泣いていた。 しゃくりあげながら、それでも一言だけ。 「おかえりなさい」 そう告げれば、香音も同じように 「ただいま」 と返してくれた。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3885人が本棚に入れています
本棚に追加