自覚

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ある日の学校。 教室では英語の授業が行われていた。 「ここは...であるから...となり...」 黒板の前では先生が一生懸命説明している。 しかし翔は、頬杖をついてボンヤリと窓の外を見ていた。 「早く終わんねーかな…」 今日は楓のライブに行く予定である。 あれからライブにはちょくちょく行くようになり、楓とも話す機会が増えた。 楓はあまり話すほうではなかったが、翔の話にはきちんと相槌をうってくれるし、そんな楓と過ごす時間が翔には楽しく心地良かった。 今日もそんな時間を過ごせることがとても楽しみなのだ。 「高崎?聴いとるのか?」 「えっ?あ、すいません?」
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