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行っちゃった。
自分以外誰もいなくなった公園のベンチで、一人楓は座っていた。
「今日は楽しかったなぁ」
いつもなら彩乃が来ない日は一人でギターを弾いて唄っているのだが、今日は翔が聴きに来てくれた。
高崎くんは、思ってた通り優しくて、あんまり表情に出さないけど親切な人で、
それにカッコよかった。
それまで男の子に対して“カッコいい”というイメージを抱いたことがなかった楓には、そのことが少し驚きだった。
どうしたんだろう、私。
しばらくの間、楓はベンチで一人ぼんやりと考えていた。
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