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「今日は楓と遊ぶ約束してたの」
「だからってこんな早く来なくても良いだろ」
「大丈夫。朝ごはんは食べて来たから」
「そうじゃなくてだな…」
貴也が対応に困っていると、奥から小柄な女性が顔を覗かせた。
「あなた、一体何やって…あらぁ!!彩乃ちゃん!!」
「はよっす」
彩乃を見つけた桐生泰子は嬉しそうな表情を浮かべた。
「どうしたのよ?」
「遊びに来たの」
「あらあら、じゃ、そんなとこに立ってないで早く上がりなさい」
「お邪魔しまーす」
渡りに舟とばかりに、彩乃は靴を脱いでリビングへと向かって行った。
その姿を見送った貴也は、ため息を一つついて後へ続いた。
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