ストリート

6/15
前へ
/54ページ
次へ
部屋の中には、テーブルとテレビが一つ。また、壁にはギターが立て掛けてある。 入って左側のベッドの上に、眠たそうに目をこする少女がいた。 「おはよう楓」 彩乃が言うと、 「うん。…早くない?」 楓は不思議そうに答える。 「だって、久しぶりだから楽しみだったんだもん」 と彩乃が返すと、 「まぁいいけど」 と楓はさらっと流す。彩乃は一度決めたら動かない。意見するだけムダなのだ。 「ご飯持って来てあげたから食べな」 彩乃はそう言ってテーブルの上にお盆を置いた。 「うん、ありがとう」 楓はベッドから降り、椅子に座って朝食を食べ始めた。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加