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―――「落ち着きましたか?」
何時間たっただろうか。
落ち着くにはかなりの時間がかかった。
「説明、聞けますか?」
俺は、ため息をついた。
「はい、大丈夫です」
すると、男は一息ついて、話し始めた。
「あなたの右手に着いているものは、聖具というものです」
ふぅ、この右手のことか。
「この聖具は、普通、生活を邪魔しないぐらいの大きさや重さになります」
このどこが邪魔しない大きさなんだと、心の中で文句を言う。
確かに、俺の右腕は白い板が張り付いているが、重くは感じない。
「私の聖具はこれです」
と言って、手を見せた。
その手首には丸みを帯びた腕輪がはまっていた。
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