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駅のホームで携帯をいじくりながら、急行電車を待つ。
それはいつもの事であり、毎日の日課のようなものだ。
その『毎日の日課』は小学校時代の友達とメールをすることでもあり、携帯サイトでゲームをすることでもある。
少し長くなる余談だが、俺は私立の中学に通っている。
小学校は公立だったんだがなぁ。
小学1年生の冬頃に、4歳違いの実の兄が進学塾に通い始め、真似をすることが大好きだった俺もその進学塾に入ることにしたのだ。
それから、塾での成績が落ち、一番頭の悪い『Aクラス』になり、母親から強制的に塾をやめさせられそうになった事が何度もあったが、その度に駄々をこね、塾をやめさせられないようにしていた。
小学5年の時、進学塾に厳しい教師が何人も投入された。
それまでぬるま湯に浸かっていた生徒は、厳しい授業や、教師の態度を受け、成績が飛躍的に上がったものがほとんどだ。
逆に塾をやめるような者も出た。
俺はのらりくらりと、授業や宿題をこなしている内に、成績は塾一番になっていた。
母親からは誉められ、教師からは『生徒の鏡である』等と称賛された。
そんな日々が続くなか、俺は気づいた。
こんなことをしているが、俺は将来、就きたい職業があるのか? と。
小学生6年生の時だ。中学2年生になった今でも思うが、たかが11歳や12歳の考えることではない。
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