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みんなとは違って爽やかな顔をしながら翔は言った
「とりあえずさぁ、黙ってよ」
背中にどんよりとした威圧を見せた翔に怯えたのか和哉は口を閉じた
再び沈んだ空気になり、俺は言葉を探した
だがそれよりも先に翔が口を開いた
「まだ他にもいるはずだ、探しに行こう」
「俺は絶対行かないぞ!友達を殺すなんてごめんだ」
俺は翔に着いていくことにした
翔の背中を追いながら、後ろから当たる冷たい視線を感じた
やはり翔に着いて来たのは俺だけだった
「なあなあ、これからどこ行くんだ?」
真っ直ぐ前を歩く翔に問う
「購買」
「は?」
翔の肩を押さえる
「何でこんな時に購買なんかに行くんだよ!?あいつらお前がいなきゃ勝てないぞ」
「0時までに1人でも生きて相手を全滅させれば勝ちでしょ?」
不気味な笑みを浮かべる翔
「わかったよ、その代わり購買から帰って来たらみんなを助けろ!いいな?」
俺が呼んだ方向には誰もいなかった
でも聞こえたんだ
遠くから「カレーパーーン!!」という声が
「あいつ…」
俺が亮輔だったら追いかけて殴っていただろう
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