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『乗って』
『え?うんっ』
アタシは自転車の後ろに座って、お兄ちゃんの背中にしがみつく。
お兄ちゃんはそれを確認すると、自転車をこぎだした。
風が気持ちい。
その時、小さい子がアタシ達の前に飛び出して来た。
『危なっ』
昔のアタシとフラッシュバックする。
(よけてっ!!!)
アタシはギュッっと目を瞑って、想った。
そうしたら、小さい子と自転車の位置がズレて事故にはならなかった。
(ふぅ…危なかった)
『……なんか今、変な感じしなかったか?』
『え?』
『絶対当たるって思ったのに、なんか位置がズレた様な感じだった。』
『そ、そーかな??!』
『……』
(違う意味で、危ないっ)
昔から、お兄ちゃんは勘がさえてるって言うか…何回もバレそうになった。
けど何とか、今までバレずにやってきた。
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