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「それで、部室の片付けが終わったら今度はどんなボランティアが待ってるんだ?」
あっ、ハルもボランティアって思ってたんだ。
「いや、他に指示はもらってないから……自由?」
そういや指示されてないなぁ……
そんなら久々に早く帰ろうかなぁ。
サボり目的で文芸部に入ったのに、部長になってからは無駄に責任が強くなっちゃって真面目に(雑務を)こなしてきてたし。
「そうか。 だったら文化祭に出す文集の打ち合わせをしないか?」
「え? ……うん、まぁいいよ」
そういや文化祭では各部から催し物を発表しなきゃいけないんだった。
先輩は毎年文集を出していたみたいだが、これが中々に評判が良いらしく、筋肉隆々のマッチョも先輩の文集を読んで感動したとか。
……ま、坂上先生から聞いた話なんだけどな。
「よし、そうと決まればさっさと片付けを終わらせるぞ」
椅子から立ち上がり、表情はそのままに声だけやる気に満ちているハルが俺を見下ろす。
こうなったハルは止まらないんだよなぁ……
「杏は本をまとめて、そこの紙紐で結んでくれ。俺はそれを隣の資料室に置いてくるから」
「大丈夫か? 結構重いぞ、これ」
「大丈夫だ。 杏が怪我をしたらそれこそ大変だからな」
……悪かったな、ガリガリチビで。
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