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「いや､ハルって男らしいなぁーと思ってさ」
変に勘違いされるのも嫌なので思っていたことをそのままハルに告げる。でも言ってから気付いたけど､この発言もなんか変態っぽい｡
……墓穴を掘ってしまったかも。
「男らしい……それは褒め言葉として受け取っていいのか？」
「えっ？ そりゃ……うん」
そう答えるとハルは顎に手を当ててウンウン唸りながら暫く思案する。
もしかしたら､何か気に障るようなことを言ってしまったのかも？
そんなことを考えていると､パッと顔を上げてハルが微笑みを浮かべる。
「ありがとう。杏が褒めてくれて嬉しいよ」
「い､いきなり何言ってんだよっ!?」
言う人によってはたらしのようにも聞こえる台詞も､ハルが言うとただ純粋にお礼を言っているのでこっちが恥ずかしくなる。
えぇい､そんな面と向かって礼を言うな！ 頭を撫でるな！ わ､笑うな!!
「顔が赤いが……風邪か？」
「っ､違う!!違うけど……知らんっ!!」
「はぁ……？」
うぐぐ……もう帰りたい。
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