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「これを使って。これなら、大抵の霊を追い払うことができる」
塩が入った瓶を渡された。
「これを家に撒いて、部屋の四隅に盛りなさい。強い霊だったら逆上されるけど、弱いのは立ち去るはずだから」
「……ありがとう」
こんな塩で彼女は俺の前からいなくなってしまうのか。
手にした塩は、とても軽かった。
「ただいま……」
家に入ると同時に、倦怠感が体を襲う。
「おかえり! ……どうしたの?」
彼女は心配そうに俺を見る。
疲れが表情に出ていたのだろうか。
「大丈夫、少し仕事で疲れただけだ。ポップコーン、今用意するからな」
無理に笑顔を作って、台所に向かう。
ポップコーンを棚から取り出した瞬間
ポップコーンにあの塩を入れてしまえばいいんじゃないか。
それなら彼女に気づかれることなく……
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