【全ては水の泡かも知れない】

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《余談: 行く川のながれは絶えずして……の有名な一文から始まりました『方丈記』。 『方丈記』は漢字と平仮名を織り交ぜた文章である“和漢混淆文”最初期の傑作だといわれています。 鴨長明は平安時代末期から鎌倉時代へと移り変わる、激動の時代を生きた人物です。 余談ながら『徒然草』の兼好法師は鎌倉時代末期の人物ですので、それより約二百年前の人になりますね。 さて、自然環境も人間社会も乱れに乱れた、まさに末世の様相を見つめ続けてきた鴨長明。 彼が俗世間の虚しさを悟り、世捨て人となった理由とは――? まずは彼が失望し、「よどみに浮かぶ泡沫」と喩えた――どこか現代社会の写し鏡のような――平安末期の様相を語っていただきましょう》
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