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《余談:彼が最初に語るのは安元三年(1177年)の大火災。鴨長明は久寿二年(1155年)生まれなので、彼が22歳の時の出来事のようです。
火災が広がる様子や実際に目撃したと思われる惨状が淡々と記されています。
この点から『方丈記』には歴史資料としての側面が強いとも評価されているそうで……。
この火災は小さなボヤからあっという間に燃え広がり、都中の人間を逃げ惑わせ、命を奪い。財産を焼き尽くしました。
自分はこんなに簡単に焼け落ちる不安定な場所に住み、その事を意識する事すらせず、ぬくぬくと暮らしていた。
そう感じさせられる出来事だったようです。
この体験が長明さんに「諸行無常」(全ての事象は変わり続ける)という事を始めて意識させたのかも知れません。
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