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現在俺は登校中で、ひたすら相棒であるママチャリを漕いでいるところである。
実は寝坊してしまって、遅刻ギリギリなのだ。
この町の情緒についてとか学校にまつわる話とかを悠長に考えてる場合ではないのだが、なんせ今差し掛かっているバカみたいな傾斜の坂がキツいんだからしょうがない。頭の中でなんか考えてないと学校をサボりたくなってしまう。
キツく短い坂を上り終え、なんとか見えてくる百合乃葉学園。
まだ登校中の生徒はちらほら見え、胸を撫で下ろす。誘惑を振り切り、間に合うことが出来たようだ。
瀟洒な校門を通過し、自転車置き場へと向かう。
自転車置き場の周りは木がたくさん植えてあり、ちょうど辺り一帯木陰になっていて涼しい。実に気が利いている。
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