2さよならの始まり

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病院に着いたりょうは、病院のロビーで足早に歩くゆりに目をやった。 ゆりは点滴をしているなみの所に水を買って持って行っていた。 「ごめんね、ママのせいで…」 「ママのせいじゃないよ!今日は楽しかったね!なみの好きな、お姫様も王子様も会えたし、本当に楽しかった。なみが悪いんだよごめんねママ…」 ゆりは氷枕に頭を置き、点滴でぐるぐるまきにされた痛々しい。なみを抱き締めた。 そのベッドをカーテンで仕切っただけの隣のベッドでりょうは点滴を受けながら、二人の会話を聞いていた。 病状も少しだけ落ち着き、病院を出た二人はタクシー乗り場に向かった。 その日は金曜日とあってタクシー乗り場はとても混んでいた。 ゆり達の前にはりょうが並んでいた。 タクシー乗り場はベンチが並んで3つ置いてありゆり達は3つ目のベンチの一番端にやっと座ることができた。
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