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「…無理。ダメに決まってるじゃない。」
きっと。
ううん、そうであってほしい。
体を真冬のひんやりとした空気がかすめる。
直哉君は黙ったままただ私を見ている。
その視線を無視して私は背を向けた。
一刻も早くいなくなりたくて、そのまま帰ろうと歩きだした。
「じゃあ、もう悠梨は浮気しちゃったね。」
そんな私に投げ掛けられた残酷な言葉。
最悪。
なんで、そんな事言われなきゃいけないの?
なんで、このまま帰してくれないの?
これ以上私の心を乱さないで。
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