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「イヤだよ。別れたくない。…ぬるま湯ダメなの?」
「ダメって言うか…このままじゃ俺どんどんダメになる気がする。
悠梨に甘えて居心地の良い場所にずっといて、それでいいのか考えてた。」
そう言って猛は私の目を見つめた。
「俺ももう28歳だしさ。色んな事考えなきゃって思うんだ。正直、8年も付き合ってて、いい年だし、やっぱり…結婚とか意識するだろ?」
「…うん。」
…そりゃ意識してもらわないと困る。
私は20代で結婚して子どもを産みたいんだもの。
それは猛も良く知っているはずだ。
「もし結婚するなら悠梨がいいって思うよ。…でも俺、やっぱり結婚自体したいとかあんまり思えない。
お互いのペースとか生活リズムとか合わせないといけないし、それに結婚って本人同士の話だけじゃないだろ?親とか親戚づきあいとか色々出てくるし。」
一呼吸置いて猛はトドメを差した。
「そういうのひっくるめて…俺、結婚は考えられない。」
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