5

4/33
前へ
/171ページ
次へ
次の日。 この日も休みだった私は詳しい事は話さず、温泉の話を佐知に断った。 『直哉君とは2度と会わない。』 一晩眠れない私が出した結論だ。 もちろん佐知には言っていない。 「なんで?まさか…本当に何かあったの?!」 佐知はそう言ってきたけど。 「まさか。何もないよ。…ただ、やっぱりまだそういう気分になれなくて。」 と、ありきたりの事を言って逃れた。 猛には会いたくても…どうせ会えない。 だからこのモヤモヤした気持ちに蓋をして、あんな自信過剰で身体だけが目的の男なんて忘れようと思った。
/171ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14444人が本棚に入れています
本棚に追加