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「……うん。」
「どうしても、どうしても結婚がしたいの。
…でも別れたくないよ。」
「……。」
「どうしたらいい?ねぇ、猛。私どうすれば猛を諦めなくて良くなるの?」
「悠梨……。」
「…そうじゃなきゃどうすれば猛を諦められるかな?」
あとからあとからあふれ出る涙を堪えられずに、泣きながら猛を見た。
顔なんかきっとぐちゃぐちゃで。
ファンデーションもつけまつげも落ちて汚くなってるはずで。
1ヶ月ぶりに会うからと一目惚れして買ったお気に入りのワンピに涙のシミも出来てる。
いつもならそんな私をここぞとばかりにからかってくるはずの猛は、今は悲しそうな顔でただ黙っていた。
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