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2人は田舎特有の狭い道を歩いていた
「柊一朗さんは何の仕事しよると?」
「ん?小説を書いてるよ。前作は結構人気があったみたいでねぇ。賞を戴いたんだよ。」
「凄いね!ウチは小説読みきらんけん、あんま判らんけど、賞をとるのって凄い事だよ!」
「ありがとう。」
出逢って小一時間
2人は友達の様に会話が出来る程、馴染めてきていた
「柊一朗さんって彼女おらんとぉ?」
「ん~。小説が彼女かなぁ(笑)」
「あはは(笑)ウチと似とる!ウチの彼氏は絵やもん。」
「祐実は絵描くんだ。今度見せて?」
「いいけど、男の裸体ばっかばい(笑)腹筋と胸筋描くの楽しかもん。」
「筋肉フェチ?」
「当たり(笑)柊一朗さんは何フェチ?」
「んーそうだなぁ。二の腕フェチかな。あの柔らかそうな感じが好き。」
「マジか。ウチのは柔らかいを通り越してブヨブヨばい。ほら、触ってみて?」
狭い道を歩いていた足を止め、祐実は腕を差し出した。
「いいのか?」
「よかよ。」
躊躇いつつ、手を伸ばす柊一朗
そして、祐実の二の腕を掴み、やわやわと摘んだ
「おぉー!良い感じの柔らかさ!」
「んッ。こちょまいか。」
「…何て?」
「擽ったいって言ったと。…標準語で話した方がよか?」
「いや、方言のほうが何かと萌える(笑)」
「何それ(笑)ウチは可愛くないけん、萌えんやろ。萌え要素が皆無すぎる(笑)」
「そうか?小柄で可愛いと思うけど?」
「いやいやいや。高3で148は低いよ。おまけに太ってるし。」
「それで太ってたら他の人はどうなるんだよ。良い感じだと思うけど。」
「んー、もうちょっと痩せたいかな。」
「あんま無理すんなよ?」
「判ってるよ。あと少し痩せてアイツを見返してやるんだから。」
「…元カレ?」
「違うよ。好きな人。」
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