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私と大輔の出会いは、
私の中で完全な記憶じゃない。
ただ物心がついた頃から
大輔は私の大事な人だった――。
親同士が友だちな私たち。
家はそんなに近くないけれど
2つ年上の大輔の家に小さい頃
私はよく遊びに行っていたように思う。
いわゆる“幼なじみ”
「ねえ、この子たちが大きくなったら“結婚”なんてなったらビックリね」
「そうなったら幸せね?」
そんな言葉が交わされていた頃、
私はハッキリと大輔を意識していた。
まだ小さいながらに、愛の告白さえ
簡単に大輔に伝えていたはず。
今では、そんな簡単に自分の気持ちを
伝えることは出来ないのに――。
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