0人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
「美乃里、行こ?」
「あ、うん」
時間は進み、私は小学生になった。
ピカピカだったランドセルは
ボロボロになり、私が小学生になって
年月が経ったことを知らせてくれた。
春からは中学生になるのだ。
「中学生になったら、制服あるんだって」
「そうなんだ、楽しみだね」
友だちとの会話も中学校についてが
多くなり、この頃は大輔のことなんて
記憶の隅にあるかどうかも分からない日常だった。
同じクラスにスポーツの出来る
男子が居て密かに好きだったこともあるし、
グラウンドで告白もされた。
だから本当に大輔の存在を
感じることは無かった。
最初のコメントを投稿しよう!