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急に光に言われて、私の心臓はドキドキと鳴り出した。
震えだした手をぎゅっと握って
「どういうこと…?」
そう聞くのが精一杯だった。
「直輝は今日会う前から、自分を産んだ母親だって知ってたんだ。クローゼットの中のアルバム見たらしい。自分の母親に会いたくて、会わせてくれって言ったんだ」
「……」
光は真剣な表情で私の目を見ている。
私はなんだかこわくなってきた。
まさか直輝が母親だとわかってて会いに行ったなんて、思ってもみなかった。
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