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お母さんは、二段ベットの階段を途中まで登って、お盆にのせたお水と薬をぼくにわたしてくれた。 ぼくはすぐに薬を飲んで勢いよくコップをお盆にのせると、 「じゃあ、ゆっくり寝なさいね。ちゃんと寝ないとだめよ?」 お母さんは階段を降りて部屋から出ていこうとしたから、ぼくはあわてて話しかけた。 「お母さんっ」 「何?どうしたの?」 お母さんはぼくがわくわくしながらお母さんを待っていたことなんて、もちろん知らない。
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