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淳椰たちが教室に入ると既に全員座っていた。
「全員戻ってきたみたいだな、まず俺の名前は…」
すると担任は黒板にでかでかと自分の名前を書いていく。
「永井志文(ナガイシモン)だ。ちなみに新米だ。よろしく」
新米がこんなに適当で良いのだろうか…。
「じゃあ今から出欠をとるから大きな声で返事するように。
あと読み方違ったら言ってくれ……相田明夢(アイダメイム)!」
「明夢ってかっけーなー」
「先生よく読めたな。
てか郁人もうすぐだぞ」
「わかってますって」
「えっと…斧郁人!」
「っうす!」
「いい返事だ」
今どきそんな返事するか?
「よし………小野プリン!」
…。
………。
………………。
は?
今なんて?
「早く返事しろよプリン」
郁人は馬鹿にしたように笑ってやがる。
よく見ると周りの生徒もクスクスと笑っている。
「おい!小野プリン!」
「あっ…小野淳椰です」
「淳椰って読むのか、紛らわしいな」
なにが紛らわしいのかは知らないが明夢が読めて淳椰が読めないのは世紀末です。
はい。
「3日後に一斉入部会があるからそれまでにこれ見て入りたい部活決めとけよ。」
出欠をとり終えた永井先生は部活の資料的なものを配り終えると、それではみなさんまた明日、とか言って教室を出ていった。
生徒達も各々帰り始める
「郁人は入りたい部活とかあるのか?」
「ん?おいらは野球部に入るつもりだぜ」
「まじ?俺も野球部だから一緒だな」
「おぉ!じゃあこの資料で野球部見ようぜ」
既に殆どの生徒が帰った教室で2人は資料を捲る。
が、
2人にとってこの事実は衝撃的だったであろう。
「野球部が無い…だと?」
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