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完全に予想外だった…。
「…どうする?」
「とりあえず――――」
「あのー……」
清楚な女の子が話しかけてきた。
「なに?」
「あっ!いきなりごめんなさい。あたし和田祈(ワダイノリ)って言います。あたしも野球部のマネージャーやろうと思ってたんですけど……」
「つまり俺達と一緒ってことか」
「…はい」
仕方ないから全身の関節を鳴らす部にでも入ろうかと思ったが…諦めるのはまだ早いみたいだ。
「じゃあ野球部作るっきゃないっしょ!」
「ですね!」
「でもどうやって?」
「部員4人以上と顧問が居れば作れるはずです」
よく調べていらっしゃる。
「じゃあ後1人だな」
「つまり僕で4人揃ったってわけだね」
ん?
こいつ誰だっけ?
「お、お前は確か!相田明夢!」
「名前を知っていただけて光栄だ」
さすが郁人だ。
しかし変なやつだな。
「野球部に入ってくれるのか?」
「あぁ、もちろんだ」
「明夢!お前ならやってくれると思ってたぜ!」
郁人……。
「あとは顧問だけですね!」
顧問か…
とりあえず永井先生に聞いてみるしかないか。
「なんだまだ残ってたのか」
もうほんとジャストですわ。
「永井先生!実は4人で野球部を作ろうと思ったんですけど顧問がいなくて…」
「あーじゃ俺やってやるよ」
「永井さん、そんな簡単に決めていいんですかい?」
「まぁな、俺ペットボトルのピンでボーリング部しか顧問してねーから」
この学校の部活には感動を覚える。
だけど、
揃った。
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