「彩色の傍観者。」

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目の前に見えたのは一つの惨劇だった。 「すごーい!あのおねーちゃん超えたよ!!あはは!」 石田が苦しそうに倒れて喘いでいる。 その横には色彩豊かな… いや、豊かすぎて目が痛い。 雨傘に雨かっぱ、雨靴手袋の完全防備。 そのどれもが目が痛くなるほどの鮮やかさ。 脇にガスマスクを挟み、手にはストップウォッチが握られている。 そして…なんとも楽しそうに笑いながら何かの記録に喜んでくるくる回る小学生並みの子。 「石田!!!!大丈夫か!!」
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