「彩色の傍観者。」

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俺はその時疑問を抱いた。 「なんで彩葉は狙わねぇ…?」 石田はこっちには敵意むき出しで唸(うな)っている。 だが彩葉に対しては見ようともしないのだ。 「どういうことかしらね。」 桃色部長が久々に口をひらく。 いや、さっきからうるさいのは桃色部長だったのか。 「嫌いな何かがあるとか?」 小倉さんが予想する。 「あの目が痛くなるみてくれだろ。」 佐藤は楽しそうだ。 今この状況を一生懸命のみこもうと、櫻田は目をつぶり銃をもった手を胸に当て、何かを誓ったように頷いた。 次の瞬間、開かれた櫻田の目に迷いは無かった。
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