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『ごめん!』
さっきから
聞き飽きる程
ごめんしか言わない旦那に
段々とイラついてきた。
「あのさ、さっきから
謝ってばっかだけどさ…
何に対してのごめんなの?」
『ほんの出来心だった…
もう二度としない!
約束するから!』
…全く話しが噛み合わない…
私は何も言わずに
旦那が持っている携帯を指差した。
旦那は不思議そうに私を見る。
「だったらさ
今すぐ、彼女と別れて?
私に言い訳とか許しを得る前に
普通はそうしない?
違うかな?」
旦那は携帯を握りしめ
俯いている。
旦那は本気なのだろうか…
別れたくないのだろうか…
そう思うと、胸が苦しくなる。
この腕が
この口が
この手が
私以外に触れた…。
私だけだと思っていたのに
思っていたのは私だけで…。
本当に邪魔なのは
私なのかもしれない…。
俯いている旦那を見ながら
そんな事を考えていた
すると、突然携帯を開き
電話を掛け始めた。
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