*2*

3/6
前へ
/18ページ
次へ
「失礼します。 初めまして、さらと言います。」 私は、席に着くなり 笑顔で挨拶をして名刺を渡した。 すると、ボスらしき人が 『さらちゃん! こいつが、さっきから さらちゃんの事 綺麗だ、綺麗だ、煩いんだよ(笑) 相手してあげて(笑)』 と、指を指しながら言った。 私は、指の先にいる人に目を向ける。 …ドキ… あ、さっき目が合った人だ… その人は、俯き 私の方を見ない…。 「ありがとうございます。 仲良くして下さいね」 私は、笑顔を崩さず その人にも名刺を渡した。 すると 『いや… マジで本当に、綺麗ですね! 緊張して、顔見れないぐらい…です。 あ、私はこういう者です。 私の方こそ、仲良くして下さい!』 と、名刺を差し出した。 私は、頷きながら受け取った。 株式会社◯◯ 代表取締役 小林 ?和也 これが 小林 和也 との出逢いだった。 この時は 頭の中で 良いお客さんをGETしたと 単純に喜んでいた。 この出逢いが 今までの、全てを無くし これからの、全てを狂わすとは この時の私は まだ、知らずにいた……。 ・
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加