友トノ再開

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黒髪長髪で…ストレートの一種なのだろうか。長髪に触角みたいな寝癖(?)が二本存在をアピールしている。 よく似た(?)ツインテールのようにピョンピョンするものではない。 じっくり見ると、触角は意図的なもの(紐で括ったり)では無いという事が分かった。 いや、俺は別にじっくり見たりはしていない。断じてそのような事は無いっ!! とりあえず、美少女がこんな所で寝ていたらいつ襲われるか分かったもんじゃない。 (起こすが吉_か。) 俺は少女の肩に手を置き、軽く揺さ振った。 「起きてくださーい。こんな所で寝てると犯されますよー?」 何を言ってるんだ俺。 「ん…んん…?」 少女がゆっくり両の眼を開ける。 「あ、起きました_」 「うわぁ!?」 少女が驚いたように飛び起きた。 「いってぇ!!」 「痛っ!!」 両者の頭が衝突する。 二人揃って頭を両手で押さえ、互いの顔を見る。 少女の目は少し鋭かった。 「え_」 少女が声を漏らしたような気がしたが、気のせいだろうか? 「わ…私を犯すんですか?」 少女が少々戸惑い、怯えたように言った。 「犯しませんよ!」 俺は慌てて両手を振る。 「で…では、どのようなご用で…?」 ご用…は無い。 少女が犯されないように注意を促しただけだ。 「いえ。こんな所で寝ていたら風邪引きますよ。」 有りがちだが、この場を切り抜けるには最適の言葉だった。 「そして風邪を引いて弱った私を犯そうと_」 「だから犯しませんってば!!」 俺は変態か何かと間違われているようだ。 「…もう一度問います。どのようなご用で?」 (しつこいな…) 「だから、こんな所で_」 「それは答えになっていませんよね?」 「う…」 考えろ…考えるんだ白神美霧…この場を打破できる素晴らしい言葉を… 少女が真っ直ぐこちらを見てくる。 その目には先程までの弱々しさは無かった。 プレッシャーがヤバい。 生放送でアドリブをする時の感覚はこんな感じなのだろうか。 この場を打破する素晴らしい言葉。 俺は小さく息を吐き、その言葉を発した。 「貴女の名前は何ですか?」
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