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俺には分かる。
今の言葉は半信半疑のようなものだ。
本当に思っている事を言っている。だが信じられない。
彼女には人を信じる事ができないのだ。
〈あの日〉、彼女を救った俺も例外ではない。
「ねぇ、白神君。」
切菜が口を開く。
「なんだ?」
切菜は少し間を開けて、
「今夜、白神君の家に行ってもいいかな…妹さんにも久々に会いたいし…」
切菜が少し頬を赤らめる。
「勿論いいぜ。」
俺が満面の笑みを浮かべると、切菜も少しぎこちないが、ちゃんとした笑みを浮かべてくれた。
「…ありがとう。」
切菜が小さく呟いた。
今日、妹が帰ってきた事_
切菜と再会できた事_
この二つは決められた運命というヤツなのかもしれない…
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